東京オリンピックのマラソン及び競歩の会場を札幌に移転することが正式に決められました。

今回は、札幌開催のメリット、デメリットについて取り上げていきたいと思います。

メリット

気温の低さ

やはり、札幌移転の一番のメリットというのは、気温の低さではないでしょうか。

札幌では当日も東京より低い気温になることが期待されます。特にマラソンは休みなく長時間体を動かし続ける過酷な競技のため、真夏のレースでは熱中症の危険度が増しますが、選手にとっては人生をかけた大きなイベント。生命の危機を犯すほど、無理をする可能性は非常に高いです。沿道の観客やボランティアにとっても、より快適な環境でお手伝いできるのは良いことですね。

ちなみに、東京で開催する場合は、朝5時代のスタートも提案されていたように、選手にとってはかなり負担のかかるスケジュールになる可能性がありましたが、札幌の場合は、当初の7時スタートということでも快適な気温で走ることができるのではないかと思われます。

 

警備のしやすさ

これは、一般的なマラソン大会でも言えることですが、マラソンの大会を運営するにあたって、警備というのもとても重要になってきます。警備は道路の多さ、交通量の激しさから、一般的には都会になる程コストがかかります。この点からも、東京よりも札幌で行う方が、選手がより安全に走る環境を作りやすいです。

デメリット

マラソン用コースの決定

まず、問題となってくるのが、マラソンで使用するコース作りです。オリンピックは、当然ながら、一定の基準をクリアした公認コースを作る必要がありますが、標高差や曲がり角の数など、様々な条件を満たすコースを作るのはそれなりの時間と労力がかかります。

幸いなことに、札幌には「北海道マラソン」という日本陸連公認コースの大きな大会があるため、そのコースを利用するというのであれば、コストを抑えることができます。

ただ、現状、北海道でのコースに関しても、条件が突きつけられる余地があります。とりわけ、チケット販売による収益化のため、ゴール地点を札幌ドームにするなど、収益化に向けて色々と条件が追加される可能性は高いです。

それらの要望に応えるとなると、北海道マラソンのコースを一部利用したとしても、調整にかかるコストは膨れ上がっていきます。特に、これから、冬、札幌は雪が降るため、コースの作業が困難になりますので、時間的にも余裕がないのは確かです。

選手の選考

また、これは日本の選手団にとってですが、先日行われました、MGCで日本は気温の高い条件に強い選手を選出することができた訳ですが、開催地が札幌になってしまうと、MGCで代表を選んだ意味が薄れてしまいます。

本番、暑い環境を想定して、選手の選考を行なっているのは日本以外にもあるかどうかは分かりませんが、もし、暑さを想定して選考を行なっている国が他にもあった場合には、想定していた条件とは少し変わってくる訳ですから、その国に陸上連盟としては納得のいかない部分が出てくるかもしれません。

観客数

選手にとって、もっとも力になるのは、何と言っても、観客の声援でしょう。開催地が北海道になれば、移動時間の理由から、観戦が困難になる人も少なからず出てきます。チケットの払い戻しなども大きな問題に発展する可能性が十分にあります。

最後に

IOCや組織委員会、小池知事を筆頭とする東京都、それぞれに非難の声はありますが、何にしろ、開催まで一年を切った段階でコースが決まっていないというのは危機的な状況です。

本件は世界中のメディアでも取り上げられていますが、この状況は海外の人々にも、東京オリンピック開催の不安を与えてしまうかもしれません。

残された短い時間の中、解決しなければならない課題が多く残されています。東京オリンピックという、日本にとっては数十年に一度しか訪れない大事なイベント。無事に開催出来ることを祈るばかりです。

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