フィットネスで人気のヨガは、有酸素運動であるもののゆっくりとした動きでダイエット効果があるだけではなく、自律神経を整える効果があります。それは実際の対照実験に置いても優位的な結果が出ています。加えて、普段の運動にも取り入れることで、パフォーマンスが向上する結果も出ています。今回は、ヨガを日々の生活や運動に対して取り入れるメリットを紹介します。

ヨガを行った妊娠中の女性のストレスと心拍変動

最初に紹介するのは、ヨガを行ったことでストレスと心拍数の変動に関するインドの研究です。妊娠中の女性は、ストレスが非常に高く人間の慢性ストレスで心の疾患が起こりやすいとされています。実際に、マリッジブルーや虐待等にもなる時期なのももちろんですが、妊娠中の母親の過度のストレスは、胎児の成長にも大きな影響を与えます。そんな妊婦に対して、この研究では、ヨガを取り入れた際の知覚ストレスと自律神経の反応にする比較実験を行いました。

 

インドのバンガロール地方に暮らす、妊娠18週から20週の女性122人を集め、毎日一時間のヨガと標準的な出生前の運動を行うグループに分けました。その結果を、分散分析によって解析し、種類によってストレスレベルと自律神経の働きに差があるのかを計測しました。

 

結果がヨガで30%ほどの知覚ストレスが減少し、運動をしていないコントロール群は逆に6%ほど増加しました。心拍数の変動による自律神経の働きの解析の結果、副交感神経の働きを優位にする高周波帯域は20週目で64%、36週目で150%までに同化しました。同時に交感神経の働きを抑える効果があることも判明し、ヨガを行うことで深いリラクゼーションを得られることが判明しました。

https://obgyn.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1016/j.ijgo.2008.11.013

長距離ランナーでヨガをトレーニングに取り入れた際の身体的変化

続いての論文は、実際に運動をするトレーニングの合間にヨガを取り入れた場合、運動のパフォーマンスや体の変化に関する論文です。運動をする前に、精神をリラックスさせるヨガを取り入れることで体はどの様に変化するのかを対照実験で、示した論文になります。

 

90人の高校生の長距離ランナーを集め、1マイル(1.6km)を走行した場合の体の変化に関して比較した実験です。

 

90人の学生を無作為に2つのグループに分けて、1マイル走る20分前に事前にヨガか事前の運動を行いその身体的変化に関して比較、相関を調べました。

 

この実験の場合は、ランニング前に行った事前運動の方がパフォーマンスの質に関して言うなら良かった模様です。しかし、全く事前に運動を行わなかった場合に比べて、ヨガを行った場合は、ランニングパフォーマンスの質が著しく向上しました。この研究に関しては、タイムを出す、結果を残すということに関しては、通常の準備運動の方がヨガよりも勝っているという結果です。しかし、なにもしないで走るよりはヨガを行った方が、ランニングパフォーマンスの質が上がるという結果でした。

https://bjsm.bmj.com/content/40/1/60.abstract

スポーツの心理的負担とマインドフルネスを取り入れた時の効果

最後に、運動をする際にヨガのようなマインドフルネスを取り入れることで、精神面でのパフォーマンスが向上するのかどうかという研究を紹介します。スポーツの結果を出すには、トレーニングによる筋肉を鍛えることは大切ですが、同じぐらいメンタル面も大きな影響を持っています。ヨガに関しては、トレーニングとしての先行研究が多かった中、マインドフルネスとしての効果を検証したのがこの研究です。

 

15歳以上の健康なアスリート290人を集め、マインドフルネスと通常のトレーニングとで比較し精神面でのストレス度合いを比較しました。スポーツの種類は、サイクリングやハンマー投げ、ダーツ、中距離、長距離といった多種多彩です。一日2回から一週間で1回行いました。その結果、実践した人はスポーツのパフォーマンスが向上し特に集中力を要する、ダーツや射撃、瞬発力を要求する競技に大幅なスコア上昇が認められました。

 

中距離や長距離のランナーの場合は、走る際に無駄に力んでしまう場合のケースは、基本的に交感神経が優位のため、緊張を解す意味でもマインドフルネスを取り入れるのは有効であり、ヨガを取り入れることで運動の質を上げることができます。体が力んでしまって本来のパフォーマンスができない人は是非取り入れてみるといいでしょう。

 

https://link.springer.com/article/10.1007/s40279-017-0752-9

 

まとめ

ヨガを取り入れることは、人間の交感神経の働きを抑え副交感神経の働きを良くする効果があります。運動をする場合に取り入れると、何も準備運動をしないで行うよりも圧倒的にタイムの向上が認められるのが大きな特徴です。スポーツの分野に関して、心理的ストレスの研究も多く出てきており、ヨガやマインドフルネスを取り入れることで、運動の品質を上げることができます。運動する前に心理的にイライラしていると、運動の質が下がると言われているので、運動前のトレーニングやクールダウンとして取り入れるのもおすすめです。

 

ライター 辻文音

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