運動をした後疲労回復に効果があると言われている交代浴ですが、実際にただの冷浴や入浴だけでも疲労回復ができると思ってませんか?温かいお湯と冷たいお湯交互に入ることによってより回復できるメリットに関する疑問を解消することを目的に、今回は研究論文を含めてその効果を紹介します。

交代浴による組織変化と血流量の変化

最初に紹介するのは、交代浴によって血流や筋肉組織に関わる変化に関する研究です。方法は、交代浴を下腿筋で行い、近赤外分光法を用いて、組織酸化や脱酸化、総ヘモグロビン値、筋肉内血行動態に関するモニタリングを行いました。実験の被験者は、10名で平均の年齢は29歳、BMIは24.6の被験者男女10名です。交代浴の温度の比は、基準になるお湯の温度とお湯の温度の1/4になるような温度で行いました。これは、人によって同じ温度でも10分間浸かる事ができる水温に差があり、あくまで温度差による交代浴の組織と血流量を見る実験としているためです。交代浴は10分間お湯に浸かり、10分間冷水、更に元に戻って10分浸かるという形で行われました。

結果、30分の交代浴の結果、組織が取り込む酸素の量の増加や酸素飽和指数が増加しました。交代浴を行う前に比べて、血流が良くなり、ただ入浴をしないことに比べて酸素の著しい増加を見込むことが可能です。その結果、より早く疲労回復の見込みがあることが、この研究で判明しました。この数値の増加度合いは、筋肉の損傷している場合でも、著しい回復が見込める数値となっています。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30212235

交代浴を行う時間場合、温水・冷水を浸す時間の長さの差異

 

次に紹介するのは、実際に交代浴で効果を上げる場合、温水・冷水に浸す時間はどれくらいが理想なのかということを解決する論文です。結論から言うと、第一段階の温水、第二段階の冷水、最後に温水を浸す手順で交代浴は行われます。しかし、この浸す時間の長さによって効果の差が現れることが判明しました。

この実験は34人の健康なボランティアによって行われました。まずは、左手を40℃3分浸し、18℃1分、40℃3分で浸す実験と最後の40℃を7分に変えた際の平均血流速度を測定しました。

その結果、冷水に浸した後の40℃のお湯の入浴を長めをしっかり取ると、冷水によって血管が収縮してした状態を改善し元に戻すことが出来ます。逆に、冷水と同じ時間しか温水に浸していない場合は、著しい血流の減少があるため、効果が得にくい傾向となります。

実験の結果、交代浴をするなら、二回目の冷水の入浴の後同じ分数よりも長く入ることが大切です。そのため、冷水に入る時間を調整し、最後の温水の入浴時間で苦しくない時間設定をすることが非常に望ましいです。

もし、交代浴で体の回復をより早く促進させることを考えているなら、入る時間を考慮して、設定するとより効果を得ることが出来ます。ですが、病気や老人の場合はこの例に当てはまらないので注意が必要です。

 

交代浴は他の類似方法に比べて効果があるのか?

最後に紹介するのは、普通の入浴に比べて交代浴が優れているかの検証です。今回の論文は、ラクビーの選手の疲労回復に交代浴と冷水浴、それと何もしない場合の回復の度合いに関して比較しました。

ラクビーの選手は26名でU20の選手で、一定の負荷がかかる運動を行い交代浴、冷浴、何もしないをしたあとの各選手の疲労度を測定しました。その結果、何もしないに比べて回復には交代浴、冷浴は圧倒的な有意差があり回復効果があることがわかりました。そして、交代浴と冷浴では、リン酸の減少試験で交代浴が優れていることが判明しました。激しい運動の場合は交代浴が非常に優れており、疲労回復効果は良いという結果が出ました。この実験での注意点は、冷浴で5分以上の場合は回復効果にマイナスが出たので、交代浴をする際にも冷水に5分以上浸ることは避けるべきと推奨されています。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20661161

まとめ

運動した後の交代浴は、温水と冷水を交互に入ることで、血行を良くしリン酸値を下げる効果があります。これは、温度の刺激を与えることで、血行や血液の酸素飽和度をあげて本来体の回復機能を良くする力が通常の入浴よりも優れている方法だと言えます。しかし、注意点があり、交代浴も入浴する際の温水や冷水で入る際の時間設定を間違ってしまうと効果が得にくいという結果になります。

まずは、冷水に入る時間を5分以内にすることです。冷水に入りすぎると、血管が必要以上に収縮してしまうので、避けることが大切になります。これは、後の温水に入った後血流が良くなるまでに時間がかかりすぎメリットを得にくいためです。次に、冷水浴後の温水入浴は冷水よりも長めの時間に設定することがポイントです。長くすることで、体の組織をほぐし血流量が良くなり、回復が良くなります。

交代浴は冷水の入浴に比べて効果があり、湯船に単に浸かるよりも血流や酸素飽和度を上げる効果があり、疲労回復には有効な手段なのです。

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