インターバルトレーニングとは

インターバルトレーニングは高強度の運動を休憩を挟みながら繰り返すトレーニングです。

1952年のヘルシンキ五輪で5000m,1万メートル、マラソンで3冠を達成したエミール・ザトペックが実施していたことで世界に広まったトレーニング方法です。現在では、その科学的効果も実証され、数多くのトレーニングプログラムが開発され、あらゆるスポーツでインターバルトレーニングが取り入れられています。

出典:

https://imidas.jp/hotkeyperson/detail/P-00-105-01-01.html

https://kotobank.jp/word/インターバルトレーニング-32979

 

以前にインターバルトレーニングの一種である、タバタ式トレーニングの論文をご紹介しましたが、研究成果としてある程度のレベルまでは最大酸素摂取量(VO2Max)の増加に大きく貢献することが確認され、「短時間で効率的なトレーニングを行うことができる」とされています。

インターバルトレーニングは非常に強度が高い種類のトレーニングのため、好んでされる方はそれほど多くはないと思いますが、ランナーがより上のレベルに行くためには、ジョギングや距離走的なトレーニングに加え、こうした高強度のトレーニングも取り入れていくとより効果的な練習効果が期待できます。

本サイトはランナーがトレーニングメニューを共有できるサイトですが、運営を始めた昨年9月から半年以上経過し、たくさんの方々に数多くのトレーニングの事例を投稿して頂きました。これまでご協力頂いた、たくさん方々、本当にありがとうございました。

本サイトの内容を基に、具体的なトレーニングメニューの例を挙げながらインターバルトレーニングについて解説していきたいと思います。

インターバルトレーニングのメリット

本番と同じペース、もしくはそれ以上のペースで走ろうとすれば、途中で断念せざるを得なくなる可能性が非常に高くなります。本番のタイムはレース前の調整があってこそ出せるタイムなので、練習で本番と全く同じことをしようとすると、体に大きな負担をかけてしまういます。しかし、インターバルトレーニングでは休憩を挟みながら行うことによって、本番と同じ、もしくはそれ以上のペースを長時間行うことが可能になります。

例えば、3000mのベストが9分0秒のランナーは普段の練習では1km3分のペースで3000mまで行うことは難しいですが、1000mx3で200mの休憩を挟みながら走る、という練習をこなしている人は多いです。このように、本番と同じペースでも、距離を分けることによってより長く本番のペースを持続することが可能になります。

また、タバタ式トレーニングの研究でも結論づけられていたように、インターバルトレーニングは負荷の高いトレーニングのため、短時間で体を限界まで追い込むことができ、短時間の割には練習効果の高いトレーニングです。

注意点

質も量も追おうとしない

インターバルトレーニングはどうしてもトータルの走行距離が少なめになってしまうため、練習量に不安を抱いてしまう人も少なくないと思います。しかし、インターバルトレーニングは基本的に質重視のトレーニングですので、その日の練習量が少なくなっても問題ありません。例えば、400mを5本くらいのトレーニングと聞くとそれほど大変なメニューに思えませんが、本気でこのメニューをこなそうとすると、相当体は追い込まれるはずです。もし、練習量が気になる人は普段のジョギングの距離を増やすなど、別の機会で補うことをお勧めします。インターバルで追い込むぞ、と決めた日は完全に練習の質を重視したほうが練習効果は高いです。

やりすぎは禁物

前述したように、インターバルトレーニングは体に大きく負担をかけてしまいますので、週に2,3回までにしておいた方が良いです。強度の高いトレーニングを入れすぎるのは逆効果になってしまいますので、無理のない範囲で入れて下さい。また、ジョグやペース走などのトレーニングと組み合わせることで効果を発揮するトレーニングですので、インターバルトレーニングだけをすれば良いというものではありません。そこまでスピードを求めていない方は1,2週間に一回程度でも十分に効果は発揮されるでしょう。

ダイエット目的ではない

また、これはタバタ式トレーニングの論文でも指摘されていたことですが、インターバルトレーニングをダイエット効果が高いというような情報が錯綜していますが、これは間違いです。インターバルトレーニングはロングジョグや距離走などに比べるとどうしても距離が減ってしまいますので、トータルでは消費カロリーは少なくなってしまいます。脂肪燃焼効果についても、インターバルなど強度の高い運動では糖質が消費され、ロングジョグなど、強度の低い運動では脂肪が消費されると言われています。

あくまで、インターバルはトレーニング目的で行うものなので、ダイエット効果を期待して行うトレーニングではありません。

トレーニングメニューを取り入れていくに当たって

インターバルトレーニングについての注意点を挙げましたが、どんなトレーニングに関しても、適度な強度で様々なトレーニングと合わせて行うことで効果が発揮されます。

これから具体的な事例を見ていきますが、他の人がやっているトレーニングをそのまま自分に適用しても、自分にとって最適なトレーニングにはなり得ません。他の人がすごいトレーニングをしてい多としても、今までの自分のスタイルを大きく変えたりする必要はありません。

他の人が行なっているトレーニングを参考にして今の自分のトレーニングと比較し、あくまで今の自分をベースにそこから何を改善していくことができるのかを見つけて行って欲しいなと思います。

幸いなことに、今回見ていくトレーニング事例はどんなレベルの人がどんな目的で、どんなことを意識して練習を行ったのかというところまで見ることができるので、そこからどうやって自分のトレーニングに生かしていけるのかを考えるきっかけになるのではないかなと思います。

トレーニング事例

インターバルは一回に走る距離によって「ショートインターバル」と「ロングインターバル」に大きく分けられます。厳密にどの距離からロングインターバルに属するのかは決まっていませんが、一般的に満たない場合は「ショートインターバル」、1000m以上の場合は「ロングインターバル」や「レペティション」という認識ではないかなと思います。

5000m未満の距離の練習の場合はショートインターバル、それ以上の距離の練習の場合はロングインターバルが中心になってくるのではないかなと思います。また、インターバルを入れる頻度についても、800mや1500mなど、中距離的な能力を高める場合はインターバルを多めに入れた計画を立てる場合もありますが、5000m以上の種目になると、スピードだけでなく、距離も必要になってくるため、インターバルだけをしていると距離を踏めず、持久力が低下してしまうことにもなりかねませんので、それほど頻繁に入れる必要はありません。

リカバリーの入れ方

リカバリーの取り方について、1分休憩、5分休憩などのように時間で設定する場合と200m、600mなど、距離で設定する場合があります。どちらにしても、休憩時間が短すぎると次の運動で力を出すことが出来ませんし、長すぎると心肺機能を追い込むことが出来ず、ただの単発的な練習になってしまいますので、運動強度に見合った休憩時間の設定が重要になってきます。感覚としては、インターバルを繰り返していく中で少しずつ苦しくなっていくくらいの休憩時間を意識してみて下さい。

その練習に慣れてきたら、運動強度を上げたり、リカバリーの時間を短くしたりして行くとさらなるレベルアップに繋げることができます。

以下は具体的なトレーニング事例になりますが、誰が行うかによって、練習強度やリカバリーの時間は変わってきますので、設定タイムに関してはそれぞれのレベルに合わせて行って下さい。

それぞれの練習メニューをクリックすると、元々の投稿ページに移動しますので、具体的にどのくらいのレベルのランナーが行っているメニューなのかも確認することができます。

それでは、具体的なトレーニングメニューの例をご紹介します。

ショートインターバル

200×10

設定:30~32秒

リカバリー150mJOG

 

300×5 2セット

設定:57~58秒
つなぎ:約1分

 

300×10

設定:50秒

つなぎ:30秒/100m

 

300×15

設定:54秒

つなぎ:30秒/100m

 

400×10

設定:85~78秒

つなぎ:200m

 

400×10

設定:75~68秒

つなぎ:60~65秒/200m

 

400×12

設定:65~63秒

 

700×10

設定:2分19秒~2分6秒

つなぎ:2分/400m

 

800×10

設定:2分24秒

つなぎ:72秒/200m

 

940×12

設定:3分

つなぎ:60秒

ロングインターバル(レペティション)

1000×3

設定:2分58秒~2分50秒

つなぎ:65秒/200m

 

1000×6

設定:2分59秒~2分56秒

つなぎ:2分

 

1000×8

設定:3分49秒~3分44秒

つなぎ:90秒~114秒

 

2000×4

設定:6分30秒

つなぎ:400m

事例を踏まえて

これまで本サイトにご投稿頂いた方は本格的に競技をされている方が多く、投稿されているメニュー自体もレベルが高いものが多いです。

ただ、今回後紹介した事例をご覧になって、レベルが高すぎて自分にはできないな、と思った方は参考にするものが無いと言う訳ではありません。

どのメニューに関しても言えることですが、練習量と練習強度を変えることで様々なレベルに調整することができます。

例えば、これは実際に、指導者が長距離のメニューを考える際の例ですが、1000m×5本の練習で、

Aグループ:3分0秒

Bグループ:3分10秒

Cグループ:3分20秒

といったように、同じ練習メニューでグループ毎にタイムだけを変えて行う場合もありますし、あるいは同じタイムで本数を少し減らすことで調整する場合もあります。従って、そのメニューが高いレベルの人だからといって自分には出来ないと諦める必要はなく、そのメニューをいかに自分用に調整するか、ということが重要です。そして、その調整する際に、本サイトでは、それぞれのメニューを投稿している人がどういったレベルなのかということを確認することができますし、どのようなことを意識して練習しているのか、ということも詳細に書いて下さっている方もたくさんいらっしゃいます。これらの情報を参考にして、これから自分のメニューに取り入れていけそうな事柄を見つけていって欲しいなと思います。

本サイトは、ランナーのレベルを30段階の競技者レベルに分けてあり、それぞれの練習メニューのカテゴリを設定することができます。そして、それらの情報を基にして検索をかけたりする機能も備わっているため、それぞれの目的に応じて様々な練習メニューをご覧になってみて下さい。きっと、何か掴めるものがあると思いますし、運営者自身も本サイトがランナーのみなさんのレベルアップのきっかけになれれば、こんなに嬉しいことはありません。

もし、何か競技に関して、ご質問や相談事などがあれば、「練習メニュー投稿」→「Why・How」より、ご投稿頂ければ、他のランナーの方々からアドバイスがもらえるかもしれませんので、ぜひ活用してみて下さい!

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